ジョージ・R・R・マーティンがギリシャ神話の世界へ
『ゲーム・オブ・スローンズ』で知られる人気作家が、ヘラクレスの12の試練を題材にしたアニメーション映画のプロデューサーに就任。次回作のファンタジー小説を待ちわびる読者たちをよそに、マーティンはこの意外な神話プロジェクトで新たな創作活動を展開中だ。
古代神話の新たな解釈
『A Dozen Tough Jobs』と題された本作は、1920年代のミシシッピを舞台に地元農夫の視点からヘラクレスの物語を再構築。「ババ・ホーテップ」で知られる異色の脚本家ジョー・R・ランズデイルが脚本を担当。
「壮大な物語とフランチャイズの持つ力を理解している人物と言えば、間違いなくジョージ・R・R・マーティンでしょう」とライオン・フォージ・エンターテインメントのデイビッド・スチュワードIIは語る。「我々は神話を豊かな文化的文脈に根付かせつつ、ストーリーテリングの境界線を押し広げています」
終わらない冬の待ち時間
マーティンがこのアニメーション事業に着手する一方で、『氷と炎の歌』シリーズの愛読者は次巻の発売継続的な不確定要素に直面している。前作『ドラゴンとの踊り』から14年が経過し、『冬の疾風』は出版史上最も遅れている続編の一つとなった。
- 『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』を含む複数の『ゲーム・オブ・スローンズ』スピンオフに携わる
- 『エルデンリング』の世界観構築に協力
- 補完書籍でウェスタロスの世界観を拡大中
76歳となった作家は最近、テレビ番組の仕事に多くの執筆時間を取られたことを認めた。根強い噂があるものの、マーティンは『冬の疾風』が未完成であることを明確に述べ、近い将来の刊行への期待を抑える発言をしている。