>  ニュース >  「ストリートファイター」生みの親のサウジアラビア出資ゲーム:日本の反応

「ストリートファイター」生みの親のサウジアラビア出資ゲーム:日本の反応

Authore: Matthewアップデート:Dec 08,2025

『ストリートファイター』の生みの親、西山隆志氏が、老舗ボクシング誌「リングマガジン」とタッグを組み、全く新しいボクシングゲームを開発することになった。この発表は、2024年11月に同アメリカ誌を買収したサウジアラビア総合娯楽庁長官のトルキ・アラルシーク氏の公式Xアカウントを通じて行われた。

このツイートによると、このタイトル未定のプロジェクトはオリジナルキャラクターをフィーチャーし、「ボクシング界におけるリングマガジンの比類なき権威と、ゲーム開発会社ディンプスの数十年にわたる名作制作の経験」を融合させるという。

西山隆志氏が創業したディンプス社は、直近では2025年1月にPlayStation Vita用ソフト『フリーダムウォーズ』の現代コンソール向け強化版『フリーダムウォーズ リマスタード』を発売している。アラルシーク氏のツイートにより、ボクシングゲームの開発はまもなく開始されると確認された。

サウジアラビアの王族は近年、日本のゲーム業界への投資を大幅に拡大している。2024年4月には、サウジアラビア皇太子の財団が日本のゲーム開発会社SNKの株式100%を取得したことが明らかになった。リングマガジンは、SNKの新作『餓狼伝説 City of the Wolves』のプロモーションにも参加し、2025年4月26日にはロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアムでコラボレーションボクシングマッチを主催している。注目すべきは、西山氏は1990年代にSNKに在籍し、『餓狼伝説』シリーズを生み出し、『メタルスラッグ』や『ザ・キング・オブ・ファイターズ』といった看板タイトルの開発にも携わっていたことだ。

ベスト格闘ゲーム10選

画像11点を表示

リングマガジンとディンプスの提携発表に対する日本の反応は、「え!?やってみたい!」といった驚きの声から、完成品の方向性への好奇心まで様々だ。

ストリートファイター関連の投稿で知られるXユーザー@ryo_redcyclone氏は、このニュースにコメントしている。「初代『ストリートファイター』について振り返り、西山氏はかつて『既存スポーツにはルールがあるから、ストリートファイトにこだわった』と語っていた。その彼がルールのあるスポーツであるボクシングを題材にゲームを作るという。これは気になる結果になりそうだ」

ファンの間で最も懸念されている点は、ボクシングの構造化されたルールが、過去の対戦格闘ゲームに見られる多様で型破りなキャラクターや技を生み出してきた西山氏の創造性を制限してしまうのではないか、というものだ。

『ストリートファイター』にはマイク・タイソンがモチーフのバロッグが登場するが、彼の蹴り技や必殺技「バッファローヘッド」は明らかにプロボクシングの規則に反している。リングマガジンとディンプスの新作ボクシングゲームがリアルなアプローチを取るのか、それともルール破りのメカニクスを取り入れるのか、その答えはまだ見えていない。