2025年に迫る待望のリリースを前に、『Borderlands 4』の開発元Gearbox Softwareは賛否両論の話題を巻き起こしています。最も議論を呼んでいるのは、ゲームの価格が80ドルになるとの噂と、Randy Pitchford CEOの「真のファンは価格に関係なく購入方法を見つけるだろう」という発言。この発言は開発費の高騰と消費者期待の時代におけるゲーム価格論争に再び火をつけ、広く批判を浴びました。
Gearbox CEO:「真のファンは手段を見つける」
5月14日のTwitter(X)でのやり取りで、あるファンが「80ドルのゲームを購入できるプレイヤーは少ない」と業界の価格上昇傾向に懸念を表明。これに対しPitchford氏は価格決定権は自分にないとしつつ、「熱心なファンは常にプレイする手段を見つける」と回答。財政的事情が真のサポーターを阻むべきでないと暗示しました。
予想通り、このコメントは瞬く間に拡散され、ゲームコミュニティから深刻な批判を受けました。「時代錯誤も甚だしい」「ゲーム業界幹部のここ数年で最も的外れな発言」とする声が相次ぎ、シーズンパスやコスメティックDLC、課金アイテムで総額100ドルを超える可能性を指摘する批判も。「こうした考え方は忠実なプレイヤーを遠ざける」との意見が多数を占めました。
5月10日のPAX Eastパネルでは、Pitchford氏は『Borderlands 4』の開発予算が『Borderlands 3』の2倍以上であることを認め、小売パッケージ関税やコンテンツ規模拡大など生産コスト上昇が価格に影響すると説明。「実際の価格は未定」と述べつつ、80ドルリリースの可能性を否定しませんでした。
こうした不明瞭さと「真のファン」発言が相まり、多くのプレイヤーが軽視されたと感じています。コミュニティの総意は明白:熱意は購買力で測るべきではない。
Take-Twoの慎重な価格戦略
Pitchford氏の発言とは対照的に、Take-Two InteractiveのStrauss Zelnick CEOはIGNインタビューで消費者配慮の姿勢を強調。『Borderlands 4』に直接言及しませんでしたが、「我々は莫大な価値を提供するのが使命」と述べました。
Zelnick氏は「映画チケットやライブイベント、サブスクと比べゲームは1ドルあたりの楽しみが圧倒的」とし、「料金以上の価値を届ける責任がある」と付加。5月16日『GamesIndustry.biz』では「開発規模・内容量・市場状況に応じた柔軟な価格設定」を改めて表明し、『Mafia: The Old Country』を50ドルで提供すると発表した2Kの方針を例に挙げました。
一方、『GTA VI』が100ドル超でリリースされる可能性も囁かれており、生産コストとプレイヤーの懐事情の乖離が浮き彫りに。
広がる溝?
Gearboxと親会社の異なるスタンスは、ゲーム業界全体の課題を象徴しています。開発費増加と収益モデル多様化の中で、Pitchford氏の発言は『Borderlands』シリーズに対するレビューボム騒動などの懸念もあり、「無神経」と受け取られました。
2025年9月12日にPlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、PC向けにリリース予定の『Borderlands 4』において、Gearboxが信頼回復できる時間は限られています。透明性のあるコミュニケーション、公平な価格設定、コミュニティとの真摯な対話が、発売時だけでなく長期的な成功の鍵となるでしょう。
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